4月1日(土) 雨

午前、森山大道さんの写真を、代々木の事務所から銀座の店舗まで搬入。大事をとってタクシーで運ぶ。半蔵門付近でタクシーの窓ごしに桜を眺める。桜は数日で散るのがやはり良い。店舗に写真を搬入後、近所のスワンカフェにてランチをいただく。いつものナポリタン。午後、ミヤケマイさんご来店。ミヤマさんが今晩にシンガポールに発たなければならいなことが判明する。


4月2日(日) 曇

午前、上海の雑誌『行楽』の企画により2時間の東京ツアーを行う。参加者は中国からの観光客。小店に集合したのち、近所の奥野ビルを見学し、有楽町の大江戸骨董市へと向かう。各々が古物を買い求めたあと、東急プラザ銀座のSOUPSTOCK TOKYOにてランチをいただく。小店が店舗を構える鈴木ビルには、対外宣伝誌を制作していた日本工房が入っていてた。対外宣伝誌は日本の文化を海外に伝える役割をもった雑誌だったわけだが、いまの時代はこのようなツアーというかたちのほうが、海外の方に日本の文化を実感をともなってうまく伝えられるのかもしれない。


4月3日(月) 晴

午前、娘二人と社会見学を兼ねて三菱東京UFJ銀行阿佐ヶ谷支店へ。窓口で3月の入金を行う。その後、東西線で九段下に移動し、東京法務局で取締役追加の書類を提出。清水門から北の丸公園に入り桜を眺める。武道館から田安門を抜けて靖国神社へ。境内の東屋でソフトクリームをいただく。いったん自宅へ戻り、夜、岡本典子さんの搬入のために銀座へ。岡本さんの展示では上げ底の床をつくってその上に芝を敷き、植物を植え込む。けっこう大がかりな工事になる。


4月4日(火) 晴

岡本典子さん初日。岡本さんは朝から他の仕事が入っていたので、おそらくあまり寝ていない。それにもかかわらず、お客さんをこころよくお迎えする姿勢。花と書籍の裏側には見えないエネルギーが必ずかくれている。


4月5日(水) 曇

午後、表参道のTakramの会議室にて「ライオン号」のダンスムービーを収録。白衣着用版とライダース着用版の2パターン。うまくゆかず、何度もやり直す。私はどんくさい。白衣には白いシャツを合わせたほうが良いということで、近所の無印良品にて求める。終了後、渋谷バスケットボールストリート(旧センター街)を散歩し、そのまま道玄坂を上る。名曲喫茶ライオンにて珈琲をいただく。その後、田園都市線に乗って二子玉川へ。Wさん宅を訪問。夕食をごちそうになるが、ビールを一杯飲んでまたもや寝落ち。その後ソファーで睡眠。あまりの気持ちよさに3時間も寝てしまいました。毛布までかけていただき、感謝。鈴木理策さんが私の寝顔を撮影してくださいました。


4月6日(木) 曇

午後、居合わせたお客さんと、岡本さんが設営してくださった芝の上でおだんごをいただく。営業終了後、新宿ゴールデン街へ。The OPEN BOOKにて田中小実昌さんの写真を返却。『芸術新潮』で連載していた「作家が覗いたレンズ」は田中小実昌さんの写真で最終回となった。3年の長きにわたって連載をさせていただきました。担当してくださった芸術新潮編集部の伊熊泰子さん、ありがとうございます。


4月7日(金) 雨のち晴

終日店番。岡本さんからアレンジしてもらったお花と、ゴディバのアイスクリームを求めて帰宅。


4月8日(土) 雨のち曇

午前、次女の入学式。午後、東京駅から山形新幹線に乗車して山形駅へ。車内でスーツから普段着に着替える。山形市・七日町にあるとんがりビルの一周年を記念したトークイベントに登壇させていただく。とんがりビルの隣にオープンした郁文堂書店にも立ち寄り展示を拝見。会場に到着すると客席に自分の祖母が座っていて驚く。トンガリビルはシネマストリートという名前の通りにあるが、いまは映画館が一軒もなくなってしまった。現代においてどうこの通りと映画を関連づけるかが、トークテーマの一つになる。ビルの外壁に、雨の日も風の日も雪の日も、1日24時間365日、同じ映画を上映し続けたら良いのではないかと述べさせていただく。たとえ観客がいないときでも。最終の新幹線にて東京に戻る。


4月9日(日) 雨

午前、銀座の店舗にてS氏と6月の企画の打ち合わせ。その後、銀座松屋の寿司田にてランチをいただく。岡本さんの最終日ご来店。一週間のみのお花の設えは、まさに桜のようでした。岡本さんおつかれさまです。ありがとうございます。


4月10日(月) 曇

午後、明日からはじまる小駒真弓さんの作品を搬入。2年前とまったく同じタイトル、同じ本で、小駒眞弓さんの展示会を行う。宮沢賢治「十力の金剛石」は、小駒さんが「鉱物への関心を強め、後に焼き物という素材を選ぶきっかけとなった」本。そのため、小駒さんの作品に触れていると、どこかその世界観を描いて、彫って、陶片に焼き締めたイメージの結晶のように見えてくる。本と陶器の関係を見てもらえるような展示空間にしたいと思いながら飾りつけを進める。


4月11日(火) 雨

午前、「十力の金剛石」が収録されている『ポラーノの広場』(新潮文庫)が届かないので電話をしてみると、まだ仮注文の段階で、正式注文をしていないことが判明。これでは企画が成り立たないため、急遽、日本橋と丸の内の丸善へ出かける。雨が強くなる。丸の内の丸善でちょうど宮沢賢治フェアを行っており、まとまった冊数の『ポラーノの広場』を求めることができる。タクシーで店舗に戻り、本を設置。展覧会がはじまる。


4月12日(水) 曇ときどき晴

午前、新宿駅からあずさに乗車し小淵沢駅へ。写真家の山本昌男さんのご自宅を訪ねる。小淵沢駅で山本さんの車に乗車。遠くに八ヶ岳や富士山の絶景を望む。山本さんのご自宅で昼食をいただき、写真やオブジェの数々を見せていただく。その中から来月小店が参加することになっている松本の六九クラフトストリートで展示していただく作品を選定する。今年の六九クラフトストリートは、「洗練と素朴」がテーマ。マルタ島で拾った小石や、棒状のアフリカの古いお金などに目が行く。その後、近所の神社と沢を散策。16時頃のあずさに乗車し東京へ戻る。19時、赤坂にて会食。


4月13日(木) 晴

午前、次女を三鷹駅まで見送り、構内のスターバックスコーヒーで久しぶりに鈴木大拙の『無心ということ』を読む。以前よく本を買っていた構内の書店が閉店している。午後、『ポラーノの広場』を求めてくださったお客様に、ブックカバーの裏側に似顔絵を書く。夜、ルパンにてビール一杯とオイルサーディンをいただく。


4月14日(金) 晴

午前、三菱東京UFJ銀行阿佐ヶ谷支店にて入金。いったん自宅へ戻り昼食。銀座2丁目の路上で松屋で催事をしているHさんと遭遇し、これから休憩とのことなので、トリコロールで紅茶を一緒にいただく。午後、釜屋くんとそろそろ自分も携帯電話を持ったほうが良いのではという相談をする。


4月15日(土) 晴

夜、岡安圭子さんによる「十力の金剛石」朗読会を開催。その様子をテレビ朝日の番組で撮影していただく。「私もただの一つの鉱物として、そこに立っているような気持ちになりました」という岡安さんの感想が印象に残る。その後、先日大江戸骨董市へのツアーをご一緒した周さんと西麻布にて会食。日本の工芸に関心を持っておられ、これから上海で行う展覧会の構想をうかがう。


4月16日(日) 晴

午後、飛松さん小駒さん夫妻ご来店。注文していたミヤケマイさんの『蝙蝠』が届く。飛松さん、小駒さん夫妻と展示の搬出を行う。2年前の今頃は、3人で鈴木ビルの外壁に付着したモルタルを手作業で剥がしていました。


4月17日(月) 晴後雨

午前、小学校の保護者研修会に参加。午後、小村希史さんが搬入にご来店。ミヤケマイさんの『蝙蝠』の梱包をしてso whatで珈琲を飲む。


4月18日(火) 晴

午後、小村希史さんご来店。小村さんの『銀座/ギンザ/GINZA』が、銀座をテーマにした曲に乗って売れていく。so whatにて珈琲を飲みながら写真集『失われた帝都東京』を眺める。


4月19日(水) 晴

午前、銀行にて支払いの手続き。午後、店舗にて接客。夕方、表参道のGALLERY 360°で遠山由美子さんの個展を拝見。その後、スパイラルマーケットで小野寺さんと遭遇。店舗へ戻り森岡書店総合研究所公開に向けての調整。携帯電話を持つことを検討する。


4月20日(木) 晴

午前、新宿三丁目駅で下車し世界堂で額の種類を確認。銀座に移動し、店舗近所でバナナジュースを求める。夜、猿山修さんご来店。12月の企画の打ち合わせ。深夜、森岡書店総合研究所の告知を行う。


4月21日(金) 晴

午前、銀座某所にて打ち合わせ。昨日に続きバナナジュースを購入。午後、作家の小野正嗣さんが小村さんの展示にご来店。森住さんと森岡書店総合研究所の打ち合わせ。携帯電話を持つことを相談する。営業後、塚本太朗さんがリノベーションを手がけた鳥越の恵比須ビルへ。1階にできたCafe Tのオープニングレセプションに参加する。


4月22日(土) 晴

午後、森岡書店総合研究所への問い合わせが続く。近所のたこ焼き屋銀座ふくよしでたこ焼きをいただく。隣に座っていた人たちが、いまどこにデートに行けば効果的かについて話をしていたので聞き入る。どうやらザ・ペニンシュラ東京のバーということらしい。私は森岡書店総合研究所のことを考える。『SWITCH』の「ほぼ糸井重里」特集を読む。


4月23日(日) 晴

午後、新宿で森山大道さんの追加の作品を受け取る。午後、池袋の東急ハンズでカッティングシートを受け取る。池袋駅前の喫茶店TAKASEにてコーヒーとサバランをいただく。営業終了後、GINZA SIXの蔦屋書店に行き、小村さんの『銀座/ギンザ/GINZA』を取り扱ってもらえないか相談する。引き続き『SWITCH』の「ほぼ糸井重里」特集を読む。


4月24日(月) 晴

午後、大竹昭子さんご来店。店舗のガラスに内田美沙さんの俳句をカッティングシートにして貼りつける。夕方、スマイルズにて新規企画の打ち合わせ。銀座に戻ると、配送業者の方が店舗の前でちょうどトラックを横づけしていた。無事に『鉄砲百合の射程距離』を設置して飾りつけを終える。店内に森山大道さんの「犬」が鎮座する。


4月25日(火) 晴

お昼、鮨石島にて福川さんと企画の打ち合わせをしながら昼食。午後、森山大道さんと大竹昭子さんご来店。急遽、森山大道さんのサイン会を店内で開催する。その後so whatに移動してカタリココの打ち合わせ。ガラスに貼ったカッティングシートの文字に間違いがあることが発覚し慌てる。


4月26日(水) 晴

午後、店番。夕方、東急ハンズ銀座店にて新しいカッティングシートを注文。森岡書店総合研究所への厳しい意見が寄せられる。


4月27日(木) 晴

午前、Takramにて森岡書店総合研究所の打ち合わせ。近所の中華料理展店にてお粥をいただく。銀座線にて銀座へ。18時、森山大道さんご来店。銀座ブロッサムの部屋を借りてカタリココを開催。じつは内田美沙さんは森山大道さんの姉にあたるのだが、そのことは今日まで非公開だった。姉弟だからこそ話せるトーク内容。森山さんは高校を中退したそうだが、教師をしている母親は、のちに素地のまま育ったのが良かったと語ったそうだ。森山さんはこれまでに、他人からさまざまな批評を受けてきたが、母親のこの評が自分をもっともうまく表している、と述べていた。夜、森岡書店総合研究所への厳しい意見をいただく。


4月28日(金) 晴

午前、吉田知哉さんと銀座テーラーにて出版企画の打ち合わせ。その後、GINZA SIXにてのり弁を求めようと思ったが売り切れ。唐井筒にて揚げかれいの定食をいただく。森住さんと合流し、森岡書店総合研究所のあり方についてゼロベースで相談。釜屋くん合流。ふげん社にて、石田榮写真集『はたらくことは、生きること 昭和30年前後の高知』出版記念写真展を見る。目黒へ移動し大東赳彦さんのAnother8へ。もともとガレージだった空間をコンバージョンさせたバー。クラフトビールをいただくが、またしても寝落ち。帰宅。睡眠。


4月29日(土) 晴

午前、東日本橋のノー・コンセプトへ。先日大江戸骨董市で見かけたヴェラム装の書籍を求める。Kumu Tokyoにて器の展示を拝見し店舗に戻る。引き続き、森岡書店総合研究所へのさまざまな意見を頂戴する。


4月30日(日) 晴

午後、店番。お客さんが今日は少なめなので森山大道さんの写真を眺めて過ごす。写真集にある内田美沙さんの俳句と照らし合わせながら。姉弟は現在80代。それぞれの仕事の領域は異なるけれど、お二人とも、どこかおもしろいとろへ連れていってくれる案内人のような雰囲気を、たしかにもっている。


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森岡督行 yoshiyuki morioka

「森岡書店」主人。1974年山形県生れ。著書に『BOOKS ON JAPAN 1931-1972 日本の対外宣伝グラフ誌』(ビー・エヌ・エヌ新社)、『写真集 誰かに贈りたくなる108冊』(平凡社)、『荒野の古本屋』(晶文社)、『東京旧市街地を歩く』(エクスナレッジ)など。「青花の会」編集委員。
facebook:yoshiyuki.morioka.7


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