重い雲しょって行くところがない 住宅顕信

日置路花さん(1936年生れ)のことは、かねてより古道具坂田の坂田和實さんからきいていました。坂田さんのところで書をみて、撮影したこともあります。その後路花さんとお眼にかかり、お話をうかがいました。少女時代から病弱で、書を教えて生きてゆこうと思ってはじめたこと。師事した岡部蒼風、同志だった新井狼子のこと。「やまほど書かないと、きれいなまま終ってしまう。家庭料理のように、あたりまえのものにならないと」。新作展です。


会期|9月27・28・29・30日(木金土日)
   10月4・5・6・7日(木金土日)
   10月11・12・13・14日(木金土日)
   *9月27日は青花会員と御同伴者のみ
時間|13-19時
会場|工芸青花
   東京都新宿区横寺町31-13 一水寮101(神楽坂)






この里に手毬つきつつ子供らと
遊ぶ春日は暮れずともよし 良寛

路花さんの書   坂田和實(骨董商)

25年前に初めて書を買った。路花さんの書だった。それまで書を見てこなかったわけではない。しかし買うことは無かった。これ見よがしの技巧を誇り、表具に凝り、意味がなさそうな肩書を作品に付ける、いつまでたっても変りそうもないこの業界の保守的な眼に幻滅し、足はおのずと遠のいていた。

文字は意味を内包し、思いを伝え、残す。書の作品とは、用途を持ち、自由に加工するには不便とも思える文字を、心の内側にとらえ、咀嚼し、これに、これまで積み重ね、又、捨てさってきた技量や経験をぶつけ、自らの裸を曝し生み出すものだ。書きに書き続け、自分を捨て、練り、絞り、表現する過酷な世界、単なるテクニックなんてものは通用しない。そして、ここまでくると、その書は型や枠から抜け切って自由を獲得し、無我の世界と繋がる。幼児の書や酒場の落書き、市場の値段札、拙とか只とか素といわれている世界と重なっている。

路花さんの書はこの世界に限りなく近い。



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