撮影=森岡督行(以下全て)

3月1日(木) 晴

17時30分、夢見る舎の谷川恵さんとみすず堂の上島明子さんがご来店。10月に行う、谷川俊太郎さんが詩で望月通陽さんが挿画を担当した『Mの辞典』の企画の相談を行う。


3月2日(金) 晴

14時、アクロスザヴィンテージの方々と森岡書店のニットの企画開発の打ち合わせを行う。素材は耐久性を考えてヤクを使用することになった。エルボーパッチをつけることや、肩の補強も考える。色はグレーと黒。18時、店舗近所の Sowhat にて休憩し珈琲を1杯いただく。


3月3日(土) 晴

夕方、立川駅からあずさに乗車して松本へ。18時から栞日にて盆地文庫の出版記念イベントトークショーに参加。東北芸術工科大学の宮本武典先生と三谷龍二さんと登壇する。東京から松本市まで特急あずさで約3時間。東京から山形までつばさ号で約3時間。人口は松本が約24万人で山形が約22万人。同じような盆地の城下町で、「工芸の五月」に対して「山形ビエンナーレ」。山形ビエンナーレのこれからを松本に学べるのではないだろうかというの主旨のトークイベント。終了後三谷さんが松本で生活するきっかけの一つになったというジャズ喫茶のエオンタにて会食。夜はまだ冬の気配。


3月5日(月) 雨

17時、Tokiiroの近藤義展さん友美さんがご来店。新著の展示販売会の合わせて準備してくださった多肉植物の搬入を行う。その後六本木アクシスに移動。「swiss design stories 刊行記念パネルトーク&レセプション」に参加。ル・コルビュジエ、ヨゼフ・ミューラー=ブロックマンと吉川静子について。


3月8日(木) 雨

15時、店舗にて雑誌『Pen』の「外国人が案内する東京特集」の取材を受ける。台湾人デザイナーの林唯哲さんが小店を推薦してくださった。林さんありがとうございます。Tokiiroさんの展示風景を撮影してもらうが、店内には多肉植物が展示されていて、ますます、本屋に見えない。18時、ルパンにてビールを飲む。


3月9日(金) 曇

15時、青山の折型デザイン研究所に山口信博さんを訪ねる。道すがら平林奈緒美さんと遭遇し挨拶する。山口さんの方眼子句集に望月さんがドローイングを施した作品を拝見する。1ページ1ページ山口さんの句からインスピレーションを受けたイメージが描かれている。これに値段をつけるのが私の役割なのだが非常に難しい。


3月10日(土) 晴

夜、自宅にて、生活工芸美術館の展示のあり方を考える。生活工芸というのは、ここ20年ほど方々のギャラリーで展覧会が行われ、人気作家ともなれば初日に作品が完売する。そして会期が終われば、それらの生活工芸は各家庭あるいは部屋の棚に納まっていく。その中には作家の名作も間違いなく含まれている。ということは、生活工芸の名作というのは各自の棚や部屋に所蔵されていると言えないだろうか。私設美術館というのは、個人のコレクションをベースに設立された場合が多い。大原美術館は大原孫三郎のコレクション、根津美術館であれば、根津嘉一郎のコレクションなど。生活工芸美術館の場合は、個人のコレクションを基礎とするにしても、その個人がたくさんの市民と考えればよいのではないだろうか。つまり、ある作家の展覧会が行われるとしたら、市井の家庭にいまたくさん納まっている、使われている、その作家の器をお借りして展示してはどうだろう。スタイリストであったり、編集者であったり、主婦であったり、その人の経年変化を見ることができる。展示品には、キャプションがあって、購入した時のことや、使った思い出などが記されている。それには英文も併記されている。もしこのような展示が可能なら、インバウンドのお客様もどのような物で日本人が食事をしているかわかるし、興味を持つのではないだろうか。これを「美しい物」として美術館で展示をし続けるというのも、意義があることのように思う。展覧会のカタログも作りやすい。もしかしたら作家も喜んでくれるのではないだろうか。


3月12日(月) 曇

お昼の新幹線にて金沢へ。立野千恵さんと合流し、8月に行われる企画の打ち合わせを行う。立野さんの作る革靴を用いて一足の靴を売る靴屋を開催することを提案する。その後金沢21世紀美術館で橎本さんと合流し、KUMU に移動して生活工芸美術館の相談などを行う。夜、新しくなった金沢東急ホテルのラウンジのレセプションに参加。Yチェア、コロニアルチェア、セブンチェア、ヒロシマチェアと、金沢を中心とした北陸に所縁のある作り手の作品を取合わせたラウンジ空間。ハタノワタルさんの壁面作品とピーター・アイビーのペンダントライトの組み合わせがきれい。私は書籍の選書を担当させていただいた。最終の新幹線で帰る。


3月13 日(火) 晴

15時、21_21デザインサイトにてテキストの進行状況の確認。その後歌舞伎町に移動し、上野さん、濱田さん、三浦さんと合流。上海シャオツーにて揚げパンをいただき、ゴールデン街オープンブックに移動し、レモンサワーをいただく。神田錦町2丁目計画の詳細をお聞きする。


3月14日(水) 晴

午前、表参道にあるドイツの家電メーカーミーレのショールームにて洗濯についてのトークイベントに参加。私は普段白いシャツを洗うのに、まず襟周りだけをお湯で食器用洗剤で洗ってから、更に洗濯機に入れる。洗濯機の回転数をできるだけ少なくしてシャツの摩耗を防ぎたいと考えている。なんとミーレの洗濯機には水温が90度になるものもある。一緒に登壇した洗濯家の中村祐一さんが興味深いお話をしてくださる。スティーブ・ジョブズはミーレの洗濯機を使っているという。ジョブズは洋服には時間をかけないで、その分新しいことを考えているイメージがあったが、洗濯にはこだわりを持っていた。ミーレの洗濯機には思想があるという。その共通点は、ハードだけでなく、ソフトも開発することにある。ミーレ社は洗濯機だけでなくそれに合った洗剤も開発している。帰りにシュタイフのくまのぬいぐるみをいただく。


3月15日(木) 晴

14時、自由が丘駅にて白洲千代子さんと合流し、岩立テキスタイルミュージアムを見学する。店舗にもどり、今週開催している飯塚由紀子さんの展示をようやくゆっくり見ることができる。飯塚さんとは茅場町の店舗をはじめた直後に知り合った。それから12年。こうして飯塚さんの新著のお披露目を店舗で開催できるのはうれしい。


3月17日(土) 曇

長女の小学校の卒業式に参加。6年間早かったです。


3月19日(月) 晴

17時、手芸作家の下田直子さんご来店。下田さんのアトリエ内部をドキュメントした写真集『下田直子/アトリエ』にスポットを当てた展覧会を明日から行う。帰宅時に銀座一丁目の昭和通りと歩道橋の上から、通りの往来をしばらく眺める。


3月21日(水) 雪

春分の日というのに冬のよう。雪も降る。スパイラルにて料理家の坂田阿希子さんとあたらしい書籍の企画の打ち合わせを行う。


3月22日(木) 晴

14時、凸版印刷にて社員向けのセミナーに登壇する。一冊の本を売る書店ができるまでのことを話す予定だったが、途中から、最近考えている、「東京大自然説」の話になる。18時に店舗に戻る。


3月23日(金) 曇

スマイルズの企画で東京ツアーを行う。市ヶ谷フィッシングセンターでミニフィッシングを行い30分で27匹の金魚を釣り上げる。その後絵画館に移動。絵画の他に、明治天皇の御料馬「金華山号」の剥製や古い掃除機等を拝見する。渋谷西村にてフルーツサンドを頬ばって終了。好評でよかった。


3月26日(月) 晴

13時、徒歩で高円寺のメリケンへ。花代さんと合流し10月に行う企画の打ち合わせを行う。久しぶりだったが、メリケンは変わっていない。高円寺の古着屋をのぞく。


3月27日(火) 晴

九段下の成山画廊を訪ねる際に千鳥ヶ淵の桜を眺める。


3月28日(水) 晴

18時20分、神田錦町のテラススクエアにてトヤマタクロウさんとトークイベントに登壇。フリーエディターの加藤孝司さんと一緒にトヤマタクロウさんにお話をお聞きする。


3月29日(木) 晴

14時、21_21 DESIGN SIGHT・ギャラリー3にて、「Khadi インドの明日をつむぐ−Homage to Martand Singh 」展の最終的な会場構成やテキスト内容、動画の進捗状況の打ち合わせを行う。18時、スパイラルのコールにてMさんと生活工芸美術館のあり方について相談。20時、千駄ヶ谷に移動し、連載を担当させてもらっているANAの会員向け雑誌『アナログ』の懇親会に参加。あたらしい国立競技場の建設現場を眺める。


3月30日(金) 晴

鈴木ビル内で杉本さんと合流し、都営三田線に乗って三田駅へ。日本雅藝倶楽部の川邊りえこさんを訪ねる。日本文化を海外に伝える叢書あるいは辞典の出版が可能かどうかの打ち合わせを行いながら、ランチにうなぎをご馳走になりました。川邊さんありがとうございます。






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森岡督行 yoshiyuki morioka

「森岡書店」主人。1974年山形県生れ。著書に『BOOKS ON JAPAN 1931-1972 日本の対外宣伝グラフ誌』(ビー・エヌ・エヌ新社)、『写真集 誰かに贈りたくなる108冊』(平凡社)、『荒野の古本屋』(晶文社)、『東京旧市街地を歩く』(エクスナレッジ)など。「青花の会」編集委員。
facebook:yoshiyuki.morioka.7


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