画家 nakaban さんの新作展です。青花では2019年につづき2度目で、今回もテーマはロマネスク。ただしすこしだけしぼって、nakabanさんとも話しあい、フランスの「ゾディアック叢書」──修道士アンジェリコ・スルシャン(1924-2018)を中心に、1954年から99年までブルゴーニュ地方の修道院が取材、編集、刊行しつづけたロマネスク美術、建築の本──について、になりました。つまり「本についての絵画」展。絵本や装画の仕事も多い nakaban さんらしい展観かもしれません。会場には、ロマネスク美術の研究者、金沢百枝さんからお借りした数十冊のゾディアック叢書もおいてあります。


会期|2022年9月30日(金)-10月4日(火)
   *9月30日は青花会員と御同伴者1名のみ
時間|13-20時
会場|工芸青花
   東京都新宿区横寺町31-13 一水寮(神楽坂)
出品|nakaban


講座|nakaban+金沢百枝|ロマネスクと私たち:ゾディアック叢書のこと
日時|10月1日(土)15-17時
会場|一水寮悠庵
   東京都新宿区横寺町31-13 (神楽坂)
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=881







nakaban
画家。1974年広島県生れ。絵画作品を中心に数多くの書籍の挿絵、文章、絵本、映像作品を発表する。
新潮社「とんぼの本」や書店「Title」のロゴマークを制作。著書に『ダーラナのひ』(偕成社)、共著に『窓から見える世界の風』(福島あずさ著/創元社)等。



今展によせて   nakaban


ロマネスクの聖堂は大都市の誕生よりも古く、そのため多くは現代でも街から離れた場所に点在します。
原っぱに散らばるそれらの聖堂は、地上の星のように、光る石として在るのではないか、という思いに駆られます。
 もちろん、ほんとうに石造りの建築物が発光しているわけではなく、その建造者である石工や巡礼者たちのパッションが光っている、という空想です。旅路の中継地を照らしている、地の星のイメージは、わたしの中では、そのままロマネスクの世界を伝える有名な本のシリーズの佇まいとも重なります。
 そのシリーズとは、もちろん「ゾディアック叢書」のことです。この本をひらくときは、石を片手に持ちたくなります。石に触れながら、あの遠いロマネスク世界をせめて身近に感じようという狙いです。
 石とページの往復の時間がしばらく重なると、旅気分も盛り上がり、それらのページから絵を描いてみたくなりました。モノクロームの写真から、単なる模写とならないように、そして尊敬する画家でもある、アンジェリコさんの写真の意図をできる限り感じて、エッセンスを探してみたいと思います。





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