textile n+R は中村夏実さんと林礼子さんのふたり組。古布を再生/新生させる活動をつづけています。青花では2度目の展観、今回のテーマは「藍」です。帛紗や仕覆(中身もあわせて販売します)、帯など、二百数十点を展示します。


会期|2021年11月26日(金)-30日(火)
   *11月26日は青花会員と御同伴者1名のみ
時間|13-20時
会場|工芸青花
   東京都新宿区横寺町31-13 一水寮101(神楽坂)
出品|textile n+R


講座|中村夏実+林礼子+吉川和夫|藍が教えてくれるもの
日時|11月27日(土)16-18時
会場|一水寮悠庵
   東京都新宿区横寺町31-13 (神楽坂)
定員|15名
会費|3500円
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=674







textile n+R
糸を紡ぎ、染め、織りをする中村夏実と林礼子のユニット。1枚の布に宿るチカラと魅力を知ってもらうための布プロジェクトを展開。「百思百布」のコンセプトの元、思いのこもった布を朽ちさせることなく、日常を豊かに彩ってくれる「用の布」に変身させている。これまで、工芸青花(2018年)、代官山蔦屋書店(同)、麻布香雅堂(2019年)、ミナペルホネン/エラヴァI(2020年)、ミナペルホネン京都/ガレリア(同)で展観。


藍草が生み出すとりどりの色とかたち   textile n+R


藍草は天からの賜物である。藍色とは、藍草で染めた色の総称。紀元前2000年のインドに始まり今日に至るまで、世界中で愛されてきた色でもある。天空の空の色、流れる水の色、見晴るかす海の色など、思えばこの地球上に住む人間はいつも青い色=藍色と共に生きてきたと言えるだろう。その愛しさの源は、どこか祖先たちの遠い記憶とつながっているからかもしれない。

textile n+Rの布簞笥にも、いつしか藍布がいっぱいにたまっていて、これらを「用の布」にして披露したいとは、かねてからの私たちの思いだった。折々の異国への旅で出逢った藍布たち、骨董市などで積み上げられた布のなかに埋もれていた古い藍布たち、そしてなにより母の引き出しに大切にしまわれていた藍布。これらを1枚1枚手に取り、洗ったり、アイロンをかけたりしながら「用の布」への思いを込めて縫い上げてみた。

藍色は、自然がもたらしたいちばん美しい色なのだと思う。新しい布は、藍の香りをまとって輝き、古布は古布として水をくぐるたびにさらに清らかな布に蘇っていく。「工芸青花」で、ぜひ私たちなりの藍布の作品を堪能していただければと願っている。

出品|大帛紗100枚程、小帛紗100枚程、簡易仕覆15点程(包む物─三谷龍二の木椀、同酒器、カイ・フランクのグラス、ショットグラス、矢沢光弘の四つ椀、盃(額賀章夫、熊谷幸治、稲生一平)、盃(古伊万里・佐久間年春繕い)、風呂敷(包む物─聞香事始/麻布香雅堂製)、帯






撮影|山本麻季子
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