20190930

■年会費(会員権価格)変更のお知らせ
2019年10月1日の消費税率変更にともない、10月1日零時より、青花の会の年会費(会員権価格)を22,000円に変更いたします。発会以来、収支的に安定せず、資材等の値上りもあり、なにとぞ御理解くださいますよう、よろしくお願い申上げます。
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=4
■消費税率変更のお知らせ
2019年10月1日以降に発送する商品の消費税率を10%に変更いたします(価格変更作業は9月30日夕方よりおこないます)。なにとぞ御了承くださいますよう、よろしくお願い申上げます。
https://shop.kogei-seika.jp/





20190928

帰国したので、ようやく「タパ──坂田和實が見つけた94枚」展をみにゆくことができました(10月6日まで@新宿・Bギャラリー)。「古道具坂田」由来のピグミーのタパ(樹皮布。褌としてもちいた)が展示されています。無地はなく、とにかく文様が多彩で、しかも有意味なのだろうけれど、じっとみていてもわからない、という感じ(遠さ)がよかった。坂田さんはなにをみていたのだろうと思いました(たぶん、高速でえらびながら。むろん、どれでもいいはずはない。欧米のアフリカ工芸趣味にたいして、つねに批評的だった。基準をもたない私たち/アマはタパをぼんやりとながめるだけだが、いうまでもなく坂田さんには基準があった。だから高速でえらべた)。
https://www.beams.co.jp/news/1630/

全点1頁大で掲載した図録もあります。青花のサイトでも販売しています。
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=290











20190927

日野明子さん監修による「産地とはなにか2:つづける」展、開催中です(神楽坂一水寮。10月6日まで。青花会員以外の方も御覧いただけます)。
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20190901.html

事前にはお知らせできなかったのですが、今展には「くるみのかご」も出品されています。籠という機能を(よい意味で)わすれるほどの存在感があります。素材の力をひきだす作り手の技術とは(すなわち工芸における「自然」とは)こういうことかと感じ入りました。

日野さんのコメントです。〈自生する植物を素材にしてものを作ることの難しさを教えてくれた女性がいます。ある地域の工房で籠の技術を習得後に退所したその女性は、修業先からこころよく思われず、今は、ひっそりとものづくりを続けています〉〈事情があり、名前を明かせずに籠編みをする女性です。くるみは自分で見つけて、地権者に交渉して採っています。素材は燻蒸しておりますので、安心してお使いいただけます。腕は確かです。(腕が良いので、工房主も退所されて困ったのだと思いますが、誰も作り手の自由を阻むことはできないと思います。こうやってひそかに発表することで、彼女を応援したいと思います)〉

昨日は「おえ草履」の編み手の井戸川美奈子さんのお話をうかがうことができました。たのしい逸話に笑いながら、現代においてこうしたものつくりは、ひとりひとりの決断(非日常)と継続(日常)にささえられており、決してあたりまえのことではないことに、あらためて気づきます。











20190927

明日というかもう今日(27日)ですが、日野明子さん監修「産地とはなにか2:つづける」展初日です(神楽坂一水寮。10月6日まで。27日は青花会員と御同伴者のみ)。
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20190901.html

出品作を紹介します。米沢研吾さん(秋田)の茶筒。日野さんも書いていますが、よくあるそれとは一見してことなる気品、質感、手との親しさ。言葉でも腑分けしたくなります。以下は日野さんのコメント。〈桜の皮を使った樺細工。秋田の角館の工芸品です。角館に生まれ育った米沢さんの、品のある樺細工にはハッとするものがあります。「伝統工芸品だから」「その土地ならでは」という言葉に甘えず、「いいものを作ることで次に繋げる」という当たり前のことを、米沢さんの品物から感じ取るのです〉

29日(日)15時から日野さんの講座「産地のつづけかた」もおこないます。
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=288





20190926

明日27日(金)から「産地とはなにか2:つづける」展です(神楽坂一水寮。10月6日まで。27日は青花会員と御同伴者のみ)。監修は日野明子さん。さきほどまで日野さんと展示作業していました。
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20190901.html

出品作を紹介しています。写真は日知舎(山形)の「おえ草履」。以下は日野さんのコメントです。〈山形に移り住み、山伏でもある成瀬正憲さんは、土地の知恵や産物を地道に足で集めています。そのひとつに「おえ草履」があります。「おえ」とはカヤツリグサ科フトイのこと。筵などの原料として使われるこの素材を、鶴岡では草履にしていることを知り、素材の扱い方、草履の作り方を伝授してもらい、さらに庄内刺し子で鼻緒をつくることにより、新たな息を吹き込みました。同じものを作り続けるだけでなく、必要とされるモノにしていく、進化することも必要と、おえ草履から教えられるのです(品物は予約販売となります)〉

29日(日)15時から日野さんの講座「産地のつづけかた」もおこないます。
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=288





20190926

明日27日から「産地とはなにか2:つづける」展です(神楽坂一水寮。10月6日まで。27日は青花会員と御同伴者のみ)。監修は日野明子さん。
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20190901.html

出品作を紹介しています。以下は日野さんのコメントです。〈高橋つづら店(茨城)……プラスチックの登場で多くの自然素材の道具がなくなっています。つづらもその一つ。今では日本で2軒を残すのみ。つづら職人とは紙を貼り、カシューで仕上げる人のことを言い、土台となる籠部分は分業で、仕入れていました。高橋諭さんは今後のことを考えて、その両工程をそれぞれ師匠について学び、「ひとり内製化」しています。分業による製作は、ひとつでも工程が欠けるとモノができなくなる。それをギリギリで食い止めている仕事です〉

29日(日)15時から日野さんの講座「産地のつづけかた」もおこないます。
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=288





20190924

今週金曜(27日)から「産地とはなにか2:つづける」展です(神楽坂一水寮。10月6日まで。27日は青花会員と御同伴者のみ)。監修は日野明子さん。
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20190901.html

写真は出品作の九谷青窯(石川)白磁皿。以下は日野さんのコメントです。〈1971年に地元の若者が集まって始まった窯元。素人が集まって作った窯元の、李朝に定窯の洒落っ気を加えた独特の九谷焼は、トントン拍子で人の知るところとなりました。時代を経て近年は、新しく入る若者には自分たちのいいと思うものを作らせるという九谷青窯の、今の明るい作風は巷でご覧いただけます。今回は、窯元から初期の名残のある品物を集めてきました。時代の流れを感じ取っていただければ、と思います〉

29日(日)15時から日野さんの講座「産地のつづけかた」もおこないます。
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=288





20190923

ロシア取材も今日で終り。昨日まで古都ノブゴロドでした。美術史家の金沢百枝さん、骨董商の毛涯達哉さんと一緒でした。写真はソフィア聖堂の日暮れ、朝食のカフェ、オブリピッカの実のお茶(あたたまります)、夕日の白樺林。体感温度零度以下とのことでしたが、よいところで(取材も順調でした。ロシアの人々にたすけられました)、いつかまたきたいと思います。











20190922

今週27日(金)から「産地とはなにか2:つづける」展です(神楽坂一水寮。10月6日まで。9月27日は青花会員と御同伴者のみ)。監修は日野明子さん。29日には講座「産地のつづけかた」もおこないます。
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20190901.html

展観リードです。〈昨年(4月)につづき、「ひとり問屋」日野明子さんによる産地展をおこないます。いわゆる「産地」とは、固有の風土、固有の歴史、固有の技術(分業制)を有する手工芸品生産地、ということかと思いますが、ごたぶんにもれず昨今の地球規模化(グローバル化)は「固有」の存続をあやうくする。そんな(基本的には困難な)時代の産地の実状と意義を、おそらくだれよりも産地をよく知る日野さんに教えてもらう、というシリーズです。昨年は4人のベテラン、知られざる(有名ではないけれど腕利きの)職人仕事をまのあたりにしました。今年のテーマは「継続」です。風土と歴史と時代と世代がおりなすかたちを目撃したいと思っています〉

日野さんの仕事の意義については、「工藝風向」の高木さんの文章「問屋は、度量」をぜひ。
https://www.kogei-seika.jp/blog/takaki/015.html

写真は「おえ草履」の産地と製作風景(山形)。









20190921

昨日からロシア。南仏につづき、美術史家の金沢百枝さんと取材です。まずサンクトペテルブルグへ。澄明な北の光。夜、ダウンジャケットを買いました。写真はロシアイコンと画学生、エルミタージュ美術館、熊の牙による装身具(13世紀)、ペリメニ(ロシアの水餃子)。











20190921

あらたな催事のお知らせです。来週27日(金)からは「ひとり問屋」日野明子さん監修の「産地とはなにか2:つづける」展です(神楽坂一水寮)。29日昼には日野さんの講座もあります。
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20190901.html

■講座|河島思朗|ギリシア・ローマ神話42|ヘラクレス|12の難行その4|英雄と諸民族
□10月3日(木)18時半@自由学園明日館(目白)
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=291

■講座|金沢百枝|キリスト教美術をたのしむ51|ロマネスクの宇宙10|修道院
□10月17日(木)18時半@自由学園明日館ホール(目白)
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=292


以下も引続き開催、募集しています。

■展覧会|産地とはなにか2 つづける
□9月27日−10月6日@工芸青花(神楽坂)
*9月27日は青花会員と御同伴者のみ
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20190901.html

■講座|工芸と私34|日野明子|産地のつづけかた
□9月29日(日)15時@一水寮悠庵(神楽坂)
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=288





20190918

南仏ロマネスクの旅ももうすぐ終り。いつもどおり、起きて、移動して、取材して、移動して、寝る日々でした。撮影のあいだは、ずっと(わからないながら)中世の石工や画工の胸のうちを考えていました。彼らの手のあとから。明日も聖堂、あさってからロシアです。





20190918

新刊の『工芸青花』12号を紹介しています。以下は5章のリードです。青柳さんと五十嵐さんの(手だれとひたむきな)文章のコントラストから骨董の情味をくんでいただけたら。


5|骨董のさびしさ
Loneliness in Antique

青花の会では毎年、各地の骨董商がつどう「骨董祭」を神楽坂でおこなっていて、当日小冊子も配布するのですが、今年はそのなかに、各出展者が好きな骨董本一冊をあげる、という記事がありました。複数の人があげていたのが『骨董屋という仕事 三五人の目利きたち』(一九九九年刊)。評論家、国文学者の青柳恵介さん(一九五〇年生れ)の著書です。私も座右の書です。

青柳さんの骨董歴は五〇年をこえるでしょう。青柳信雄(祖父。映画監督)、星野武雄(数寄者)、秦秀雄(骨董評論家)、白洲正子(随筆家)等々、戦後の骨董史に名をのこす人々との交歓をこれまできいてきました。前掲書も史記列伝のように読めます。

〈人生の終盤にさしかかり、若いころからの手許不如意の度は進むばかり、さらに視力も衰えてくると骨董に対する欲望も減退してくる道理である〉

今回、青柳さんによせていただいた文章の冒頭です。欲望が減退したいまの青柳さんの骨董観を知りたいと思いました。

「骨董祭」のロゴは手書き文字で、草友舎の五十嵐真理子さん(骨董商)にお願いしたものです。筆跡だけでなく、店内にいけられた花にも、おいてある古物にもあきらかな五十嵐さんらしさがあり、それにひかれてきました。掲載した品々は「さびしさ」というテーマをつたえてえらんでいただいたものです。ひそけさ、でもよかったかもしれません。S


12号の目次、各章リードは以下で御覧いただけます。
https://www.kogei-seika.jp/book/kogei-seika012.html

各地の販売店一覧です。
https://www.kogei-seika.jp/about/booksellers.html

青花のウェブサイトでも販売しています。
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=289

よろしければ定期購読(青花入会)も御検討ください。
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=4







20190917

南仏ロマネスク取材、コンクからアルルへ。コンクも17年ぶり。スーラージュ(1919−)のステンドグラスもよかった。『工芸青花』で特集します。





20190915

新刊の『工芸青花』12号を紹介しています。4章は花人の川瀬敏郎さんの花。いつか川瀬さんにロマネスクの聖堂で花をいけていただけたらと思っています(川瀬さんともときどき話します。実現にはいくつかの壁がありますが)。日本の花道史に立脚しつつ、(せまい了見としての)ナショナリズムとは無縁の花です。写真は樒、器は古代ギリシアの青銅オイノコエ。


4|川瀬敏郎と甍堂
Toshiro Kawase at Irakado

花人の川瀬敏郎さん(一九四八年生れ)の花、今回は古美術甍堂でいけています。器や花台、敷板なども甍堂のものです。甍堂主人の青井義夫さん(一九四九年生れ)と川瀬さんは旧知の間柄で、文章も青井さんにお願いしました。

現代の骨董界に青井さんがいてくれて、ほんとうによかったと思っています。国宝重文級の名品から残欠、雑器にいたるまで、眼(とふところ)の幅がひろく、しかもそこに「壁」をつくりません。骨董の現代的ありかたを、おそらく最良のかたちで体現しているひとりです。かつて青井さんと対談した古道具坂田の坂田和實さん(一九四五年生れ)はつぎのように語り、青井さんも首肯していました。〈僕が扱うものはボロボロだったり欠けていたり、甍堂にある名品とは比べものにならないのですが、それでも、どこか共通したところがあるようにも思うのです〉(『工芸青花』三号)

その対談で、青井さんはこう語っています。〈僕は平安時代の美術が好きで、日本美術を見るときの基準をあの時代に置いているところがあります。(略)あるとき、時代背景も重要だけれど、平安の美の理由はもっと根本的なこと、本居宣長のいう「もののあはれ」ではないかと思ったのです。宣長はそれを例えば「花の心を知ること」といっています。(略)実は平安のものは華奢ではありません。造形がしっかりしているからこそ、繊細にして強い線が出せるのだろうと思います〉

読みかえして、川瀬さんの花にたいする評のようだと思いました。S


12号の目次、各章リードは以下で御覧いただけます。
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20190915

南西フランスのロマネスク取材、やはり彫刻が主ではありつつ、さほど知られていない壁画も撮影できています(『工芸青花』で特集します)。それにしても、スペインもそうでしたが、このあたりの教会の椅子やベンチ、大テーブルにはついみとれてしまいます。





20190914

新刊の『工芸青花』12号を紹介しています。3章は現代美術家・村上隆さんの2万字強のインタビュウです。先般の「バブルラップ」展で現代美術と生活工芸を接続したのはなぜか、「芸術とはなにか」のこたえが古道具坂田にあるとはどういう意味か。いまにかぎらず後代においても必読の記事にしたいと思いました。村上さんの「国士」の一面もつたえられたら。以下リードです。


3|村上隆と古道具坂田
Takashi Murakami and the Antique Sakata

現代美術家の村上隆さん(一九六二年生れ)は制作だけでなく、評論活動や美術展の企画監修もおこなっています。著名なのは二〇〇〇年から〇二年にかけて日米で開催した「スーパーフラット」展で、日本の(戦後)美術史にあらたな概念を新設し、海外でもたかく評価されました。

昨年から今年にかけて(一二月一五日—三月三日)、熊本市現代美術館で開催された「バブルラップ」展も村上さんの企画監修、出品作もほぼすべて自身のコレクションというもので、「スーパーフラット」につづく戦後日本の美術史的概念をあらたに提案、提示するという内容でした。バブルラップとはビニール製の梱包材、俗に「プチプチ」とよばれるものです。

同展にはながいサブタイトルがありました。〈「もの派」があって、その後のアートムーブメントはいきなり「スーパーフラット」になっちゃうのだが、その間、つまりバブルの頃って、まだネーミングされてなくて、其処を「バブルラップ」って呼称するといろいろしっくりくると思います。特に陶芸の世界も合体するとわかりやすいので、その辺を村上隆のコレクションを展示したりして考察します。〉。出品作家は青木亮、荒木経惟、大竹伸朗、大谷工作室、岡崎乾二郎、篠山紀信、菅木志雄、空山基、中原浩大、奈良美智、日比野克彦、村田森、山口はるみ、李禹煥ほか、七〇組をこえます。

村上さんは今展によせた文章で、「もの派」以降のながれを「西武セゾングループ→スーパーフラット→生活工芸→古道具坂田の清貧の美」としています。なかでも古道具坂田(一九七三年開店。店主は坂田和實)は、東京目白にある店舗を外観、店内ともほぼ原寸で複製し、今展の「こたえ」だと発言しています。この特集ではおもにそのことについて、村上さんに三度会って話をききました。S


12号の目次、各章リードは以下で御覧いただけます。
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20190914

美術史家の金沢百枝さんとの南西フランス・ロマネスク取材、ピレネー山地まできました。移動は車ですが、取材地に着くととにかく歩き(登り)つづけるので、いつまでできるかなと話しています。





20190913

新刊の『工芸青花』12号を紹介しています。以下は2章のリードです。昨秋、台北でみた「日本生活器物展」のことなど。あのときはとくに考えず撮影しただけでしたが、その後、工芸(道具)の歴史性と非歴史性について、とくに後者のありがたさ(「つかう」ことのつよさ)について、(周回遅れ的にですが)考えるようになりました。日本以外の場所でみたせいだと思います。3章の村上隆さんのインタビュウ(生活工芸と古道具坂田論)とあわせて読んでいただけたら。


2|生活工芸派と二〇一八年

この特集は前後半にわかれています。前半は昨年(二〇一八年)一一月、台北でおこなわれた「日本生活器物展」について。企画者は木工家の三谷龍二さんと台湾の茶人謝小曼さんで、三谷さんほか計一三名の作家が参加しました。人選も三谷さんで、昨年刊行された三谷さんの本『すぐそばの工芸』の内容を立体化したような展示でした。本の主題が「生活工芸とはなにか」なので、台北の展観を「生活工芸展」としてみることもできます。文章は三谷さんのエッセイと、私(菅野)のレポート。会場構成を手がけた建築家の陳瑞憲さんと、台北展をみた建築家(で生活工芸派と親しい)中村好文さんにも話をききました。

「生活工芸派」とは、以下の五作家のことです。赤木明登(漆。一九六二年生れ)、安藤雅信(陶。一九五七年生れ)、内田鋼一(陶。一九六九年生れ)、辻和美(ガラス。一九六四年生れ)、三谷龍二(木工。一九五二年生れ)。なぜこの五人なのかは、特集後半の私の文章で説明しています。そこでも書きましたが、五人の作品から生活工芸的なるもの(概念)を抽出することが大事なのであって(様式的には無地/白、無国籍的といった特色があります)、生活工芸的な作家は五人以外にもいます。二〇〇〇年代は「生活工芸の時代」でした。

二〇一八年は『すぐそばの工芸』だけでなく、赤木さんの『二十一世紀民藝』、安藤さんの『どっちつかずのものつくり』と、生活工芸派三人の、それぞれ主著になりうるような本が刊行された年でした(二〇一〇年代にはじまる「生活工芸」の第一次歴史化のしめくくりの感がありました)。特集後半はその三冊評です。後続世代で、作家以外で、信頼できる書き手三人(工芸史家、カルチャー誌編集者、美術批評家)に依頼しました。S


12号の目次、各章リードは以下で御覧いただけます。
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20190911

南西フランスのロマネスク取材をつづけています。暑い1日でした。村役場によんでいただきました。地方紙の取材もうけました。











20190910

先般の「札幌・アイヌ・古道具」展(神楽坂一水寮)には多くのかたがいらしてくださり、ありがたいことでした。出品者の倉谷弥生さん(古道具十一月)には新刊の『工芸青花』12号でも取材しています(それが展示のきっかけでした)。以下は特集「三人とアイヌ」のリードです。

札幌にサビタ(ノリウツギの異名。夏に白花が咲く)という工芸ギャラリーがあり、店主の吉田真弓さんと話していて、この特集をつくろうと思いました。吉田さんがひきあわせてくれた三人の仕事を紹介する記事です。共通するテーマがアイヌでした。アイヌ(アイヌ語で「人」の意)とは、北海道、樺太、千島列島、カムチャッカ半島、本州北端部に先住していた民族で、いまはおもに北海道に居住しています(二〇一三年の調査では道内に約一万七〇〇〇人が暮しています)。

山岸由史子さん。札幌在住の刺繡作家で、アイヌ文様をモチーフにしています。以前は「クロノス」という工芸店もいとなんでいました。亡き夫は木工家の山岸憲史(一九二六—八九)で、やはりアイヌ工芸を範とした器やニポポ(土産物としてつくられた人形)で知られます。ふたりの作品を紹介します。

ショウヤ・グリッグさん。ニセコ在住のイギリス人写真家。一九九四年に来日、札幌でデザイン会社をおこし、のちニセコでホテル(坐忘林)やレストラン(SOMOZA)をはじめます。広大な自然と、とぎすまされた空間。その対比が劇的で、成功をおさめています。アイヌ工芸の収集家でもある彼の写真を掲載します。

倉谷弥生さん。札幌在住。「古道具十一月」店主。二〇〇三年開業。倉谷さんの店には、たとえばブリキの雨戸や古紙の束、抽斗いっぱいの古釘などがあります。言葉にするとなんの変哲もないのですが、どれもたたずまいが独特で、ふつうの店ではありませんでした。アイヌの工芸品は近代に土産物としてつくられたものも多く(木彫り熊ほか)、アイヌ的なるものとはなにかは、なかなかむつかしい。今回はむしろ、倉谷的なるものをみせようと思いました。S

12号の目次、各章リードは以下で御覧いただけます。
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20190910

美術史家の金沢百枝さんと南仏ロマネスク取材、今日は終日モワサックでした。芸術新潮のとき以来17年ぶり。すこしさきの『工芸青花』で特集します。





20190909

新刊の『工芸青花』12号、発売中です。巻頭は前号につづき、望月通陽さんの型染絵を貼付しています。ありがたいことに、毎号新作です。よくみると輪郭や色の表情がひとつひとつことなります。立体もよくする望月さんは彫刻をつくるように、型紙を彫り、色を染めているのだと思います。

12号の目次、各章リードは以下で御覧いただけます。
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20190909

今年のロマネスク取材は南仏です。昨夜からトゥールーズ。





20190907

今日は建築家の中村好文さんと増田奏さんの講座「住宅設計入門」の第2回(住宅見学会)でした。鎌倉、葉山、大磯の住宅を拝見しました。お世話になったみなさま、ありがとうございました。本講も4年目、今年もまた海をみることができました。
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=280

神楽坂では明日8日が「札幌・アイヌ・古道具」展の最終日です(一水寮。13−19時)。
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20190801.html









20190906

「札幌・アイヌ・古道具」展、開催中です(9月8日まで。神楽坂一水寮。13−19時)。出品者は倉谷弥生さん(古道具十一月)。タンパクオプ(煙草入。明治−大正)とニンカリ(耳飾り。大正−昭和初)。煙草は刻み煙草で、ニキセリ(きせる)で吸っていました。ニンカリは真鍮製、〈子供のときから男女ともニンカリをつけており、夜寝るとき以外はあまりはずさなかったそうです〉(萱野茂『アイヌの民具』)。それぞれに文様が刻まれています。
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20190801.html







20190905

古道具坂田の坂田和實さんがえらんだタパ(樹皮布)の展覧会がひらかれます(9月14日−10月6日@新宿BEAMS・Bギャラリー)。先日の多摩美の古布展と同様、大和プレス所蔵のもので、94枚の文様をみくらべることができます。
https://www.beams.co.jp/news/1630/

その全点を新撮、1頁大で掲載した図録も刊行されます(A4上製カラー120頁。大和プレス編集+刊行)。青花のサイトでも予約販売はじめました。
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=290

文様にきびしい坂田さんが、文様美の代表のようなタパからどんな文様をえらんだのか、そのあたりの機微をつかめたらと思います。以下と写真は坂田さんの本『ひとりよがりのものさし』より(掲載作も出品されます)。

〈樹皮布は南太平洋諸島で広く使用されたもので、樹の皮をはがし、木槌で打つことで繊維と繊維を絡ませて布としたもの。ニューギニア島やトンガの物はよく見たけれど、コンゴ盆地を中心に暮らしているピグミー族の物を見たのは十年前が初めてだった。(略)それに較べるとピグミーの物は今でも使用している実用品。だからこそ文様も生きているのだろう〉





20190903

「札幌・アイヌ・古道具」展、開催中です(9月8日まで。神楽坂一水寮。13−19時)。出品者は倉谷弥生さん(古道具十一月)。写真は古シャツ(昭和)と、馬渕寛子さんの紙作品《お守り》。馬渕さんは北海道在住の作家で、「お守り」のほか、美しい便箋や封筒も展示しています。
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20190801.html







20190902

「札幌・アイヌ・古道具」展、開催中です(9月8日まで。神楽坂一水寮。13−19時)。出品者は倉谷弥生さん(古道具十一月)。写真は鉄馬(高麗時代の祭具)と、馬に掛ける布(昭和)。鉄馬は歩きだしそう。馬掛けは四折りで、ひろげることもできます。
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20190801.html







20190901

「札幌・アイヌ・古道具」展、開催中です(9月8日まで。神楽坂一水寮。13−19時)。出品者は倉谷弥生さん(古道具十一月)。写真の人形は木工家ではない北海道の老人が彫ったもの(昭和)。80体あり、表情もことなり、アイヌのニポポ人形のようにも、仏像のようにもみえます。2点目は樺太のニマ(刳り鉢。明治−大正)。ゆらぐかたち、肉厚な手どり、にぶい光沢にひかれます。
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20190801.html







20190901

『工芸青花』の新刊12号、できあがりました。昨日今日と検品、貼り絵、ナンバリングと梱包作業でした。会員の方々には明日発送します。お待たせしました。今回も作業を手伝ってくれたみなさん、ありがとうございました。

12号のウェブ販売もはじめました(発送は9月初旬になります)。各地の販売店一覧ものちほど更新します。
https://www.kogei-seika.jp/book/kogei-seika012.html
https://www.kogei-seika.jp/about/booksellers.html

この機に、よろしければ定期購読(青花入会)も御検討ください。
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=4






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