20231030

開催中です。明日まで。

■展覧会|望月通陽|坂田さん、ぼくは今こんな仕事をしています
□10月27-31日|13−20時|工芸青花(神楽坂)
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20231001.html

望月通陽《不安な怪物》 型染 

〈碾いたもち米と米ぬかをこねて型染めの糊を作る。この割合の加減で染め上がる絵の表情が変わる。もち米が多くやわらかであれば、絵は縁にまるみを帯びておだやかになり、逆に米ぬかを増やしてねばりを減らすと、絵は縁を際立たせてにわかにきびしい表情になる。さて今回染めたこの奇妙な動物も、もう少し米ぬかの多い糊であったなら、こんなに長閑な姿ではなく、むしろ伝説の勇者に退治されるべく威厳ある怪物にさえなれた筈である〉(望月通陽/『工芸青花』11号「扉の絵」)





20231028

はじまりました。望月さんは、染色の仕事で大事なのは「糊」だといいます。糊と詩、手と志の連接が望月さんの仕事の眼目だと思います。昨年11月6日に逝去した坂田和實さん(古道具坂田)の追悼展。

■展覧会|望月通陽|坂田さん、ぼくは今こんな仕事をしています
□10月27-31日|13−20時|工芸青花(神楽坂)
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20231001.html

写真は望月さん。古道具坂田でもとめたアフリカの布のまえで(『工芸青花』19号より)。





20231025

坂田和實さん追悼展。今週末から。講座もあります。

〈この春一点の絵をかいた。皿を捧げる人物の絵。皿のおもてには流し描きなのか、ひび割れなのか、文字と覚しい幾筋かの線が浮かんでいる。人物を彩る小刷毛の動きには坂田さんの俤をしのばせた、とひとりそんな気でいる。あなたに散歩の心得があるのなら、神楽坂の路地の先でこの絵を見付けてくれるはず。もし行き着けなかったら、絵の方からきっと迎えに行くから〉(望月通陽)

■展覧会|望月通陽|坂田さん、ぼくは今こんな仕事をしています
□10月27-31日|13−20時|工芸青花(神楽坂)
*10月27日は青花会員と御同伴者1名
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20231001.html

初日夜には講座もあります(講座参加者は、展観も御覧いただけます)。

■講座|高木崇雄|望月通陽と坂田和實
□10月27日(金)18時@一水寮悠庵(神楽坂)
https://store.kogei-seika.jp/products/lecture-kogei-71





20231024

一昨日は多治見のギャルリももぐさで以下の茶話会でした。昨日はおなじく、ももぐさ開廊25周年のお祝いの会でした。あらためて、安藤雅信さん、明子さん、ももぐさスタッフのみなさん、おめでとうございます(お世話になりました)。また、茶話会のさい、思いがけす呈茶をうけもってくれた、25周年展出品作家の三谷龍二さん、辻和美さん、矢野義憲さん、ありがとうございました。

茶話会|坂田和實『古道具もの語り』刊行記念|安藤雅信+井出幸亮+菅野康晴|古道具坂田・サブカル・生活工芸
https://store.kogei-seika.jp/products/sawa-momogusa-2

ももぐさ25周年記念展「百草の25年から見えてきた生活工芸」展は、11月5日まで開催中です。
https://momogusa.jp/temp/temp2023/25th/

2日間、多くの、さまざまな方と歓談しましたが、気がつくとどれも工芸の話になっていて、しかもそこに立場や長幼の差別が感じられないことに、帰り道、他分野の取材も多い井出さんが感心していました。ずっとそうだった気がします。





20231021

今週は京都でオオヤミノルさん(オオヤコーヒ)、高木崇雄さん(工藝風向)と『工芸青花』の取材でした。ふたりと話していると、ふまじめとまじめのさかいなんてないような気がしてきます。
─────
そんなオオヤさんと堀部篤史さん(誠光社)の対談の配信、明日までです。ふたりのことなるリズムがそれでも同期するのがふしぎでした。

■通信講座|工芸と私28|オオヤミノル+堀部篤史|店と本と時代と
□公開|10月22日まで
https://store.kogei-seika.jp/products/lecture-kogei-e28
─────
明日から多治見です。席すこしあります。「百草の25年から見えてきた生活工芸」展も開催中。

■茶話会|坂田和實『古道具もの語り』刊行記念|安藤雅信+井出幸亮+菅野康晴|古道具坂田・サブカル・生活工芸
□10月22日(日)14時@ギャルリももぐさ(多治見)
https://store.kogei-seika.jp/products/sawa-momogusa-2







20231021

デザイナー米山菜津子さんの連載「工芸時評」更新しました。今回は「人工と自然」。ガラスとおじさんの話。
https://www.kogei-seika.jp/blog/yoneyama/008.html

選書は東浩紀著『訂正可能性の哲学』です。





20231020

逆光・鈴木学さんの連載「ホノグラ的骨董」更新しました。今回は「埴輪」。
https://www.kogei-seika.jp/blog/gyakko/002.html

〈さっと見渡して目につくのが手。埴輪の手というと、北欧のミトンみたいな形に線刻で指を表したものが多いと思うのですが、神子女の手は、紅葉のような、ヤモリの前肢のような、五本指を開いた形状で、かわいいというより不気味。個人的にはとても好みです〉

この連載は seikanet(骨董通販サイト)関連企画です。「酒器、茶器、花器」特集、公開中です。
https://kogei-seika.net





20231018

明日19日(木)13‐18時、神楽坂一水寮の seikashop オープンします。川瀬敏郎さんの新刊『四時之花』や、先日伊勢丹に出品した川瀬さんの花の写真など展示販売します。よろしければおはこびください。

■seikashp|10月19日(木)|13‐18時
□東京都新宿区横寺町31 一水寮(神楽坂)

■川瀬敏郎『四時之花 なげいれ稽古録』
https://store.kogei-seika.jp/products/book-kawase-1

川瀬敏郎の花(『四時之花』「十月」より/撮影=佐々木英基)





20231018

今週末です。

■茶話会|坂田和實『古道具もの語り』刊行記念|安藤雅信+井出幸亮+菅野康晴|古道具坂田・サブカル・生活工芸
□10月22日(日)14時@ギャルリももぐさ(多治見)
https://store.kogei-seika.jp/products/sawa-momogusa-2


「古道具坂田」外観。2011年撮影。『工芸青花』19号より





20231016

販売はじめました。

■川瀬敏郎『四時之花 なげいれ稽古録』
https://store.kogei-seika.jp/products/book-kawase-1

日本の花の歴史をかえた不世出の花人が、20年近い歳月をかけて編んだ、「なげいれ」の書の決定版。1月1日から12月31日までの全365点の花の写真と、それぞれに附した言葉による大著で、鑑賞にも、実用書としても御覧いただけます。









20231015

古美術栗八・高木孝さんの連載「花と器と」更新しました。器は須恵砧形水瓶。随想は「市川崑監督のこと」。映画監督列伝としても読みつがれるべき、とあらためて思いました。
https://www.kogei-seika.jp/blog/takagi_hana/038.html

〈飾りのない部屋の大テーブルにひとつだけ置かれた吉永小百合さんの小さな包みは、私たちの心を和ませ、心ときめかせてくれるインパクトがありました〉

高木さん監修の骨董通販サイト seikanet 公開しました。今回は「酒器、茶器、花器」特集。多彩です。
https://kogei-seika.net

seikanet のインスタグラムもあらたにはじめました。
https://www.instagram.com/seikanet_antiques/





20231012

故・坂田和實さん(古道具坂田)の1周忌をまえに、展示と講座をおこないます。講師の高木崇雄さん(工藝風向)のコメント、さきほど公開しました(音声配信)。
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■講座|高木崇雄|望月通陽と坂田和實
□10月27日(金)18時@一水寮悠庵(神楽坂)
https://store.kogei-seika.jp/products/lecture-kogei-71

高木さんから……坂田和實と望月通陽、この二人について話をせよ、と求められた際に浮かんだのは、かつて赤瀬川原平が尾辻克彦名義で記した中古カメラについての文章だった。曰く、自分が求めているカメラは、手に取るとずっしりとしているけれど、空気よりも軽いもの、と。二人の仕事について、美術史における意味、などということを整理する気は、今はない。まだ整理整頓を行なう時期ではなく、望月さんは意気盛んだし、坂田さんが亡くなっても、坂田さんが残した仕事の余韻はまだまだ響いているから。ただ、二人の仕事に共通する、ずっしりとした軽さ、というのはどこから来るのだろうとは思う。そしてまた、望月さんにとっての坂田さん、坂田さんにとっての望月さんとはどのような存在だったのだろうか、と考える。そんなことを、古い文章など引きつつ、会場の方々を交えて話したい。

■青花茶話(音声配信)|高木崇雄|講座「望月通陽と坂田和實」について
https://www.kogei-seika.jp/blog/sawa/index.html
─────
■展覧会|望月通陽|坂田さん、ぼくは今こんな仕事をしています
□10月27-31日|13−20時|工芸青花(神楽坂)
*10月27日は青花会員と御同伴者1名
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20231001.html





20231011

青山「梨洞」主人、李鳳來さんの著書『李朝を巡る心』の中国語版(広西師範大学出版社刊)がとどきました。李朝にひかれる人々について、李さんにしか書けない(みえていない)ことが書かれた名著です。中国の読者にも、きっとつたわると思います。

■李鳳來『李朝を巡る心』(日本語版)
□2016年 新潮社青花の会刊
https://store.kogei-seika.jp/products/lecture-kogei-e27







20231010

茶人の木村宗慎さんの通信講座、好評です。茶の湯の歴史を語り、「侘び」論でもあります。10月15日(日)まで。

■通信講座|工芸と私27|木村宗慎|青花磁器と茶の湯
□公開|2023年10月15日まで
https://store.kogei-seika.jp/products/lecture-kogei-e27





20231007

あらたな催事です。

■講座|工芸と私71|高木崇雄|望月通陽と坂田和實
□10月27日(金)18時@一水寮悠庵(神楽坂)
https://store.kogei-seika.jp/products/lecture-kogei-71

■展覧会|青井義夫|古道具坂田の思い出
□11月24日-28日@工芸青花(神楽坂)
□出品|青井義夫(甍堂)
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20231101.html

■講座|工芸と私72|青井義夫+勝見充男+月森俊文|古道具坂田と私たち
□11月24日(金)18時@BOOTLEG gallery(神楽坂/江戸川橋)
https://store.kogei-seika.jp/products/lecture-kogei-72





20231006

『Subsequence』編集長の井出幸亮さんは、『ミューレン』の若菜晃子さんとともに、おなじ時代におなじ仕事をしていてとくに信頼し尊敬する編集者、筆者だ。坂田さんのことは十数年まえから、生活工芸についてももう10年近く、くりかえし話してきた。視野/思考の幅がひろく、かりに「美」か「自由」かとなれば躊躇なく後者を優先する取材者だと思う。そのこともききたい。

■茶話会|安藤雅信+井出幸亮+菅野康晴|古道具坂田・サブカル・生活工芸
□10月22日(日)14時@ギャルリももぐさ(多治見)
https://store.kogei-seika.jp/products/sawa-momogusa-2

井出さんから……1945年、太平洋戦争の敗戦の年に生まれた坂田和實さんが「古道具坂田」を開店したのは73年。店先に妻が道端で拾った折り畳み椅子を並べ、営業初日に200円で売ったことで商いを始めたというエピソードは今や“伝説”とも言える。そこから始まった坂田さんの個人史とその拓いた世界を、戦後日本の文化史の中に位置づけてみるとき、そこに「サブカルチャー」というキーワードが浮かび上がってくる……そんな見立てをもとに、より深くその歴史を知る安藤さんとお話をし、議論を深めてみたいと思っています。

写真は『工芸青花』9号「村上隆と坂田和實」特集より。井出さんが筆者(「民藝とヒップホップの間に」)だった。
https://store.kogei-seika.jp/products/220





20231004

先月の『BRUTUS』「器の新時代」特集はおもしろかった。若い(といっても、私よりはという意味だが)世代の作家たちがたのもしかった。そして、そうした「新時代」の器の歴史的背景として、「生活工芸」「民藝」「海外」の3者があげられていた。「生活工芸」という語が地の文であたりまえのようにつかわれていて、感慨ぶかかった。

■茶話会|安藤雅信+井出幸亮+菅野康晴|古道具坂田・サブカル・生活工芸
□10月22日(日)14時@ギャルリももぐさ(多治見)
https://store.kogei-seika.jp/products/sawa-momogusa-2

また/まだやっている、と思われてもしかたないのかもしれない(それでもいい)。この日は百草開廊25周年展の会期中で、安藤さんは「生活工芸」の起点に、古道具坂田と鯉江良二をおきたいのだという。鯉江作品は意外なようで、たしかに、「魯山」の大嶌さんも語っていた。品物、作品も展示されるので、その真意をききたい。





20231002

古美術栗八・高木孝さんの連載「花と器と」更新しました。器は針金製新聞受。随想は「吉村公三郎監督のこと3」です。『暖流』がみたくなります。
https://www.kogei-seika.jp/blog/takagi_hana/037.html

〈要は「あの脚本では……」とか「あの撮り方は……」と云った、映画好きの酷評を跳ね返すだけの力(演出力)を、吉村公三郎作品は持っていたと云うことなのでしょう〉

高木さん監修の骨董通販サイト seikanet 公開中です。
https://kogei-seika.net

seikanet のインスタグラムもあらたにはじめました。
https://www.instagram.com/seikanet_antiques/





20231001

新連載です。次代をになう骨董商ふたりによる、骨董のたのしみとはなにかを語りあう記事。語り手は小松義宜(honogra)さん、聞き手は鈴木学さん(逆光)。「美」とともに、「知」の大事さもつたわってきます。

連載|鈴木学|ホノグラ的骨董|1|honogra
https://www.kogei-seika.jp/blog/gyakko/001.html

〈小松義宜とは何者なのか?(略)業界内の評判だけはあまねく知れ渡っているという、知る人ぞ知る、まだ見ぬ強豪、ミュージシャンズミュージシャンというのが小松さんの立場だったわけです〉

おふたりが出店者である骨董通販サイト seikanet も本日19時更新です。honogra 小松さんは今回初出品、内容は富本憲吉旧蔵品とのことで、そちらもとてもたのしみです。
https://kogei-seika.net

seikanet のインスタグラムもあらたにはじめました。よろしくお願いいたします。
https://www.instagram.com/seikanet_antiques/




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