20171130

「工芸と青」展、再開しました(於神楽坂一水寮。12月10日まで。木金土日12-19時)。青は〈本来は、黒と白の中間の範囲を示す広い色名で、主に青、緑、藍をさし、時には、黒、白をもさした〉(精選版日本国語大辞典)。白と黒のあいだ、はたしかにひろい。朝と夜の(生と死の)あいだ、といいかえてもよいかもしれません。つまり、青は、そもそもは(小林和人さんがいうように)この世をおおう/意味する色だったのかもしれません。
http://www.kogei-seika.jp/gallery/20171101.html




20171129

ニットライター鳥古繰子さんのブログ「毛糸的世界」更新しました。今回はアメリカのデザイナー、ハンナ・フェティグのインタビュウです。ウェディングカメラマンからニットデザイナーに転身したストーリーが語られています。手ざわり/編みもの/本への回帰という近年の志向についても。
http://www.kogei-seika.jp/blog/tricoquelicot/018.html




20171127

昨夜は画家・今村友宣さんと美術史家・金沢百枝さんの講座「テンペラ画の青」でした(於神楽坂一水寮)。14世紀イタリアの絵画技法を記録する、チェンニーノ・チェンニーニ『絵画術の書』をひもときながら、青色絵具(ウルトラマリン)のつくりかた(顔料と卵黄をまぜる)、金箔のはりかた、金地の刻印の打ちかたなど、今村さんの実演を間近にみつつゴシック−ルネサンス期のテンペラ技法を学びました。テンペラ画の見かたがかわる講座でした。「工芸と青」展の関連企画で、今村さんの作品(14−15世紀のテンペラ画の細部を原寸模写した小品)も展示販売しています。
http://www.kogei-seika.jp/gallery/20171101.html










20171125

「工芸と青」展、開催中です(神楽坂一水寮。12月10日まで。木金土日12-19時)。先日、高木崇雄さんと話していて、ラフカディオ・ハーンにこんな文章があると教えてもらいました。
……
〈まるでなにもかも、小さな妖精の国のようだ。人も物もみんな小さく、風変わりで神秘的である。青い屋根の小さな家屋、青いのれんのかかった小さな店舗、その前で青い着物姿の小柄な売り子が微笑んでいる〉(「東洋の第一日目」『新編 日本の面影』)
……
明治23年(1890)の横浜の描写です。着いたばかりのハーンの眼に、日本は「青い国」として映ったようです。
http://www.kogei-seika.jp/gallery/20171101.html




20171122

明日から「工芸と青」展です(神楽坂一水寮。12月10日まで。木金土日12-19時)。今展の趣意文は小林和人さんにお願いしました。
……
〈秋から冬にかけてのこの頃、午後の西陽が作りだす陰翳を楽しみ終えると、ほどなくして窓の外は藍色に染まり始める。あっけなく濃紺の世界に辺りが包まれた後は、諦めが肝心とばかり夜に浸るうち、いつしか東の空が白んでくる。つまるところ、我々の日々は、自然が作り出す青の濃淡の繰り返しと共にあるといえないだろうか〉
……
〈以前、ラオス北部で少数民族の人々の手仕事を活かした布作りに取り組む谷由起子さんの展覧会を開催した折、彼女が糞掃衣に着想を得て発案した、レンテンの人々が着古した衣服を襤褸の様に接ぎ合わせた大判の布に出会った〉。写真がその大布です(3☓3m。展示します)。
……
〈レンテンの人々の暮らしは、自然を素材として彼ら自身が作り出す、青の濃淡と共にあるといえるかもしれない。その色調の背景にある、藍の栽培や収穫、気の遠くなる様な石灰作り、そして、激しい日々の労働。それらのどれかが欠けても生まれ得ない奥深い青からは、生きるということの根源的な凄まじさすら覚える〉。現地をたずねた小林さんの感慨です(ぜひ全文を御一読ください)。文のタイトルは「青と生きる」。そんな3週間になりそうです。
http://www.kogei-seika.jp/gallery/20171101.html




20171121

お知らせです。11月30日までに青花の会に御入会いただくと、『工芸青花』は10号(2018年春刊行予定)よりお届けします。9号もまだなのに……と私も思いますので、会員の方には、在庫のある号を各1冊にかぎり割引販売することにしました。御入会には定期購読の意味あいもありますので、よろしければぜひ御検討ください。写真は5号、8号の誌面です。
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=4






















20171118

「工芸と白」展は先日終了し、23日(木)からはほぼおなじ出品者(12名。ありがたいことに白青展ともみなさん青花の会員です)による「工芸と青」展がはじまります(12月10日まで。神楽坂一水寮)。
……
〈壺二、三十を戸外青空の下に一列にならべ、そのうちより最も形の整ったもの約三分の一を白磁に、次の三分の一を彫線と染付に、残りの三分の一を色絵の素地とする習慣をもっている〉(富本憲吉「陶技感想二篇」)
〈白磁には嘘がないから。無地の器、とくに白磁はかたちで勝負するしかない/大嶌文彦〉(『骨董の眼利きがえらぶふだんづかいの器』)
……
こうした「形>色」の白と、以前引用した向井周太郎的「色>形」の白のあいだにあった「白」展でした。では「青」展の場所はどこになるのか、とどいたリストを読みながら、品物がとどくのを心待ちにしています。
http://www.kogei-seika.jp/gallery/20171101.html




20171117

昨夜も自由学園明日館(目白)へ。金沢百枝さんの講座「キリスト教美術をたのしむ」でした。今回のテーマは「聖母子」。中世にかぎらず、金沢さん好みの聖母子像を百数十点みてゆきました。様式(型)とは? というお話もありました。次回は12月26日です。写真は改装工事が終った講堂。演奏会などできたらと思いました。
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=199




20171116

昨夜は中村好文さんの講座「住宅設計入門」でした(於自由学園明日館)。3回目の昨日は課題の最初の提出日。今年の課題は「A夫妻(中村さんによるこまかい設定があります)の小住宅」、敷地は大磯の丘のうえか、北軽井沢の森のなか(ともに現存する土地で、受講者がどちらかをえらびます。敷地の模型も用意されていました)。今回からゲスト講師に建築家の増田奏さん(ベストセラー『住まいの解剖図鑑』の著者で、中村さんとは吉村順三事務所時代の同僚)をおむかえして、おふたりによる講評をうけます。その息のあったかけあい(?)にはついつい笑ってしまうのですが、もちろん、建築と生活をあらためてみなおすヒントがたくさん、さりげなくつめこまれていました。




20171112

「工芸と白」展、今日(12日)最終日です(12-19時)。
http://www.kogei-seika.jp/gallery/20171001.html




20171111

アラスカの夕暮。〈村では氷が緩む初夏から夏にかけて、真白な狩装束を着て、船でアザラシ狩りに行くのですが、船には最先端のGPS装置が付いている。(略)彼らのそんな姿勢が、自然と人間、デジタルとアナログといった区分をつけることの無意味さを春山さんに教えてくれた、ということです〉
……
高木崇雄さんのブログ「工芸入門」更新しました。今回は山岳地図アプリの会社YAMAPをおこした春山慶彦さんの話です。「とらわれないこと」が道具/工芸の歴史をすすめてきたことに気づきます。
http://kogei-seika.jp/blog/takaki/010.html




20171110

皆川明さんとアンヌ・ブラックさん(デンマークの陶芸デザイナー)の共作展「Forest In the Ocean」、今日から表参道 call ではじまりました(19日まで)。写真は先日おこなわれたワークショップのようすです。ふたりの制作を参加者がみまもり、ときどき質問したりします。しずかで、でもちゃんとつたわってくる、よい時間でした。S
http://www.mina-perhonen.jp/news/201711/06_2/




20171109

「工芸と白」展、再開しました(神楽坂一水寮/木金土日12−19時)。日曜日(12日)が最終日です。お待ちしております(写真のなかですでにないものもあります)。S
http://www.kogei-seika.jp/gallery/20171001.html




20171108

新たな催事のお知らせです。写真はテンペラ画の青の顔料。
……
■展覧会|工芸と青
□11月23−26日+11月30日−12月3日+7−10日@工芸青花(神楽坂)
http://www.kogei-seika.jp/gallery/20171101.html
……
■講座|工芸と私14|今村友宣+金沢百枝|テンペラ画の青
□11月26日(日)15時@一水寮悠庵(神楽坂)
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=200
……
■講座|河島思朗|ギリシア・ローマ神話29|オリュンポスの神々と動物たち
□12月14日(木)19時@一水寮悠庵(神楽坂)
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=198
……
■講座|金沢百枝|キリスト教美術をたのしむ32|ロマネスクの床モザイク
□12月26日(火)18時半@自由学園明日館ホール(目白)
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=199
……
■展覧会|生活工芸の作家たち 「ふつう」とはなにか
□1月25−28日+2月1−4日+8−11日@工芸青花(神楽坂)
http://www.kogei-seika.jp/gallery/20180101.html
……
以下も引続き、開催・募集しております。よろしくお願いします。S
……
■展覧会|工芸と白
□11月9−12日@工芸青花(神楽坂)
http://www.kogei-seika.jp/gallery/20171001.html
……
■講座|河島思朗|ギリシア・ローマ神話28|ディオニューソスの物語
□11月9日(木)19時@一水寮悠庵(神楽坂)
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=196
……
■講座|金沢百枝|キリスト教美術をたのしむ31|新約篇12|聖母子図
□11月16日(木)18時半@自由学園明日館ホール(目白)
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=197




20171107

あさって9日(木)夜は古典学者・河島思朗さんの講座「ギリシア・ローマ神話」です。今回は「ディオニューソスの物語」。〈理性的でありたい、でもディオニューソス的なものも受け入れる──ギリシアのフトコロの深さを感じました〉(前回アンケートより)。けっしてとおい話ではなく、むしろ近しい、普遍的な人間観をくみとる講座です。画像も多く、はじめての方もぜひ。S
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=196




20171107

信楽にきました。白い器で知られる(現代における手仕事性とはという問いにこたえている)大谷哲也さんの取材でした。哲也さん、桃子さん、ありがとうございました。写真は miho museum 。大谷家の近所です。大谷さんの器は「工芸と白」展にも出品中です。S
http://ootanis.com
http://www.kogei-seika.jp/gallery/20171001.html




20171104

「工芸と白」展、開催中です(神楽坂一水寮。木金土日12−19時)。
……
〈光琳と中村内蔵助の逸話はいくつものこっていますが、有名なのは「東山衣裳競べ」。京都東山のさる場所に豪商の妻女が参会したおり、みなあでやかな錦繍をまとってきたのにたいして、内蔵助の妻の姿は白無垢に黒羽二重。一座の度肝をぬいたその趣向の発案者は光琳だったといいます/河野元昭〉(『芸術新潮』2005年10月号特集「光琳の七不思議」)
……
写真は展示より、三原佳子さん(露草)の生紬刺繡袋帯と切付紋刺繡包袱紗、太田ゆかほさん(月日荘)の数寄屋袋です。S
http://www.kogei-seika.jp/gallery/20171001.html




20171102

「工芸と白」展、再開しました(於神楽坂一水寮。木金土日12−19時)。
……
〈とりわけ日本のように明暗乾湿の微妙に変化する風土の中でこれを見ると、半磁半陶の白は随分と複雑にいろんな色を含んでいるように見えて、見るたびに別の色、別の器に見えると言っても過言ではない。(略)こういうことは、焼成技術が安定した中国明清の白磁のばあいにはあまりなくて、いつ見てもまず同じに見える〉(安東次男『古美術拾遺亦楽』)
……
写真は展示より、18世紀ヨーロッパのボトル。かたちも彫文の線もとてもやわらかくて、引用のようなことを思いました。意表をつかれた「白」でした。S
http://www.kogei-seika.jp/gallery/20171001.html




20171102

昨日は画家・田嶋健太郎さんの個展へゆきました(於青山・大塚美術)。田嶋さんは1984年生れ、東京芸大日本画出身。岩絵具の物質美を生かした複雑で重層性を感じさせる表面が魅力です。千体仏や金銅仏、李朝白磁やローマングラスほかととりあわせた展示(しつらい)も、それぞれに重心がさだまるためか、落ちついてみることができました。11月5日まで。S
http://www.otsuka-art.com/




20171101

森岡督行さんのブログ「森岡書店日記」更新しました。今年9月の日々。〈電柱と電柱の間に、縄が結ばれていて、さらに、その縄に紙垂が連続していくつも吊ってある。紙垂は、雷を表していると読んだことがあるが、こうして見ると、まるで白蛇が吊ってある光景のようにも見える。山形ビエンナーレの「畏敬と工芸」の調査がもたらした視点だろう〉。疾走感ある写真も森岡さんの撮影です。S
http://kogei-seika.jp/blog/morioka/025.html




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