20251231
2025年は以下3冊の新刊と1冊の重版を刊行し、11本の展観、20本の講座、9本の茶話会、3本の海外ツアー、2本の海外展、そして骨董祭(春)、青花祭(秋)をおこないました。─────
■『工芸青花』21号
https://www.kogei-seika.jp/book/kogei-seika021.html
■川瀬敏郎『花鏡−万能を一心につなぐ』
https://store.kogei-seika.jp/products/book-kawase-2
■李鳳來『柳宗悦を考える』
https://store.kogei-seika.jp/products/book-lee-1
□李鳳來『李朝を巡る心』
https://store.kogei-seika.jp/products/87
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10月に韓国で工芸取材をしたおり、ソウルの工芸評論家に、「青花でなにをしたいのか」と問われ、すこし考えて、以下のようにこたえました。用意したこたえではありませんでしたが、このとおりだし、これからもつづけられる、と思いました。対話のありがたさです。
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青花でやろうとしていることは、工芸的心性の探求と紹介
*「工芸」とは、ヒトの手によりつくられた道具
**「道具」といっても生活道具、すなわち衣食住の道具。日々つかう道具、ケの道具
*「工芸的心性」とは、工芸に美をみいだす心
**ここでいう「美」とは、心をしずめるもの
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Kogei Seika seeks to uncover and share the spirit of craft through the following values.
*‘Craft’ refers to tools made by human hands.
**Tools are woven into daily life, shaping how we dress, eat, and find shelter. They are companions in the rhythm of the everyday.
*To embrace craft-oriented values is to nurture an eye for beauty within the handmade.
**This sense of beauty brings quiet comfort to the soul.
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写真は新潮社倉庫内「坂田室」外観。

20251228
今年最後の出張は九州。博多港で釜山ゆきの客船をながめる。地図は大分県美で開催中の「きらめく日本美術」展より、16世紀末にイエズス会士が描いた日本図。韓国も島のよう。


20251225
今年は中国、韓国、ドイツ、韓国、フランスへ取材にゆくことができました。青花室という場があることで、ゆくだけでなく、まねく話もできることが、昨年までとの大きな差かもしれません。となると、さらに力不足を痛感します。まにあうのかな、を、たのしそうだな、が消火してゆく感じです。引続き、よろしくお願いいたします。https://www.kogei-seika.jp/

20251224
坂田室(中村好文設計)は年明けも引続き以下の展示です。中村さんとは、新刊『家具読本』の作業をすすめていて、昨夜も打合せでした。来夏刊行予定です。─────
■展観|坂田和實の眼|建築家・中村好文との縁
□2026年1月25日-2月6日@坂田室(神楽坂)
*全日予約制/1月31日休
https://www.kogei-seika.jp/gallery/sakata/202511.html
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「古道具坂田」の改装をたすけたのも、転機となった museum as it is(坂田さんの個人美術館。1994年開館)の設計を手がけたのも、中村好文さん(建築家。1948年生れ)でした。坂田さんは折にふれ、若いころに中村さんの自宅をたずねたときの印象、影響を語っています。
春、夏、冬に展示替をおこなう坂田室、今年の冬期展は、坂田さんの盟友だった中村好文さんが古道具坂田で買った物、坂田さんから贈られた物を主に、約60点を展観します。
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中村さんから|
古風なガラスの引き戸をガラガラと開けて、初めて「古道具坂田」の店に足を踏み入れたのは1976年の9月末でした。坂田和實さんは店の奥の小上がりの畳にあぐらをかいて坐り、所在なげに煙草を吸っていましたが、入って行ったぼくには目で軽く会釈しただけで、言葉を交わしたりはしませんでした。
この日、ぼくは直径18㎝ほどの、高台のついたロシア製のガラス器を買いました。型ガラスに小さな泡つぶの入った器で、茄子や胡瓜の漬物を乗せたら似合いそうな朴訥な作りと値段(たしか2000円くらいだったと思います)が気に入って買ったのです。残念ながら、この器は買ってから1年もしないうちに落として割ってしまいました。
坂田さんとの付き合いは、その日から40年以上つづいたのですが、「坂田」で買った古道具は40点に満たない数でした。つまり、年にひとつの割合では買っていなかったわけですから、とても「お客」だったとは言えません。しかも、今回「青花室」でご覧いただく30数点の中には、買ったのではなく坂田さんから頂戴したモノも三つ入っています。その三つがどれかについては、皆さんのご想像におまかせします。
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*骨董界のみならず、いまでは「利休・柳(宗悦)・坂田」と日本文化の革新者の系譜でも語られる故・坂田和實(「古道具坂田」店主。1945-2022)。彼が創始した「古道具」の美学は、世代、地域をこえてさらにひろがりをみせています。青花の会が運営する「坂田室」は、坂田さんがえらんだ物、のこした物を展示公開することで、彼の美学、思想──「なんともないもの」こそ美しい──にふれる、体感する場になることを願っています
*Kazumi Sakata, the late owner of Antiques Sakata (1945-2022), is recognised as one of the innovators in Japanese culture, alongside figures such as Rikyū and Yanagi Sōetsu, not just within the Japanese antique community but in the world of art and crafts. The aesthetic of ‘antique objects’ that he pioneered continues to flourish across generations and regions. The ’Sakata Room,’ operated by the Kogei Seika, aims to be the space where visitors can engage with and experience his aesthetic and philosophy—that ‘the most ordinary things’ can be beautiful. Visitors can appreciate his aesthetics through the display and public exhibition of carefully selected objects he left behind.


20251220
昨日は若菜晃子さん(文筆家)と森下の和紙問屋、森木さんをたずねて、『工芸青花』次号の打合せと取材でした。『工芸青花』の見返しの紙は、毎号産地をかえて、手漉和紙をもちいています(21号は黒谷和紙)。選定は森木さんで、そのつどお話をうかがい、若菜さんの随筆も掲載しています。「和紙」の定義があいまいになるなか、見返しという、本の手ざわりという点でも大事な場所に、これまであまりつかわれてこなかった手漉和紙をもちいることで、文化としての和紙/紙漉きに、文字どおりふれてもらえたら、とはじめたことです(きっかけは黒谷の作家ハタノワタルさんでした)。紙漉きは冬の仕事。師走の晩に、次号の雪国の紙づくりの話をききました。─────
■『工芸青花』21号|Kogei Seika vol.21
□A4判|mon Sakata 製麻布張り上製本|見返し手漉和紙(黒谷)
□A4 in size, linen cloth coverd book with endpaper made of Japanese paper
https://store.kogei-seika.jp/products/kogeiseika-21
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■『工芸青花』定期購読|Subscription
https://store.kogei-seika.jp/products/4




20251217
青花室の次回展です。対談もおこないます。─────
■展覧会|石のもの:国東の石塔その他
□2026年1月25日-2月6日|12-18時|青花室(神楽坂)
□出品|安東敬三(花元)
*1月25・26日は⻘花会員限定
*1月31日休
https://www.kogei-seika.jp/gallery/seika/202601.html
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■対談|小澤實+安東敬三|国東の石塔を巡って
□1月25日(日)18時半@青花室
https://store.kogei-seika.jp/products/lecture-kotto-4
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これまでに2度、大分の骨董商、安東敬三さんの案内で国東(くにさき)半島の石塔めぐりをしました。すでに知られたところもあれば、おそらく安東さんと土地の人しか知らないであろう、道もないような場所もたずねました。安東さんが石塔をみる眼はやさしく、きびしく、それは、このふしぎな半島──古代中世仏教文化の一大結集地──がいまも有するある気配に、真摯にむきあう姿でした。
今展は、その道中で話しあったものです。国東の気配をまとう石塔群を主に、李朝、オリエントほか、東西とわず他素材とは境地をことにする石造品を展示販売します。


20251214
いよいよ来週。「現場」の証人の飛入りもありそうです。募集中(どなたでも御参加いただけます)。─────
■井出幸亮+中村裕太+花井久穂|生活工芸の100年:「雑誌」と「うつわ」とその時代3|1971-95年:雑貨と個人主義
□12月22日(月)18時@青花室(神楽坂)
https://store.kogei-seika.jp/products/lecture-seikatsu100-03
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井出さんから|戦後の復興〜高度経済成長期を経て、安定成長からバブルへと至る1970〜80年代。消費社会の到来とともに人々のライフスタイルが変化する。その大きな原動力として市場に”発見”されたのが、当時10〜20代の「若者」という存在だった。
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中村さんから|1970年頃、サンリオはスヌーピーとその仲間たちの日常の一コマを切り取ったマグカップやお皿を販売した。(略)今回の公開会議では、スヌーピーをはじめとしたファンシーなキャラクターたちが「私のうつわ」という雑貨文化を育んできたことを話し合ってみたい。
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花井さんから|1964年の東京五輪と1970年の大阪万博が終わり、それら「未来」の跡地に造成されたのは団地と郊外だった。住宅も標準化された商品のひとつにほかならないが、「インテリア」が文字通りそこに住まう「私」の内面や個性を代弁する領域として見いだされるようになる。

20251210
『工芸青花』次号の打合せ準備中。ライフワークのようにむきあえる対象があって、幸運だったと思います。─────
バックナンバー販売中です。おいていただける書店、ギャラリーも募集しています。
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『工芸青花』20号
https://store.kogei-seika.jp/products/kogeiseika-20
『工芸青花』21号
https://store.kogei-seika.jp/products/kogeiseika-21

20251208
毎回発見があって視野がひろがる座談会、シリーズ後半に入り、次回は「雑誌の最後の全盛期」ともいえる1971-95年のレポートです。写真の表紙は『クロワッサン』(1981年)と『芸術新潮』(1976年)。「こだわりたい雑貨」特集と、「『民芸』と下手もの」特集。「民芸から雑貨へ」がこの時代のトレンドであり(トレンドづくりにたけたマガジンハウス主導による)、しかも、いまも「うつわ」は「民芸」と「雑貨」のあいだをただよっている気もするので、今回は「うつわの現在」を考えるうえでも大事な時間になると思います。─────
■井出幸亮+中村裕太+花井久穂|生活工芸の100年:「雑誌」と「うつわ」とその時代3|1971-95年:雑貨と個人主義
□12月22日(月)18時@青花室(神楽坂)
https://store.kogei-seika.jp/products/lecture-seikatsu100-03
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□井出幸亮|雑誌『Subsequence』編集長。「POPEYE Web」シニアエディター
□中村裕太|京都精華大学芸術学部准教授。〈民俗と建築にまつわる工芸〉という視点から陶磁器、タイルなどの学術研究と作品制作を行なう
□花井久穂|東京国立近代美術館主任研究員


20251206
先日の青花祭で先行発売しましたが、通信販売もはじめました。販売店も募集中です。─
■『花鏡─万能を一心につなぐ』
著者|川瀬敏郎
発行|2025年10月25日/新潮社青花の会
撮影|佐々木英基
A4判/上製本/カラー184頁/with English translations
https://store.kogei-seika.jp/products/book-kawase-2
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日本の花の歴史を単身でうけとめ、更新させた稀代の花人の「もうひとつの」集大成。長年つづける教場で、見巧者のまえでいけつづけた「ハレ」の花は、場や媒体という制約なしに「観客」とむきあった記録であり、世阿弥の伝書『花鏡』を書名としたゆえんでもあります。ここ15年ほどの花約140点をオールカラーで収録、全文英訳つき。
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青花の会刊の川瀬さんの本
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■『花をたてる』
https://store.kogei-seika.jp/products/613
■『四時之花─なげいれ稽古録』
https://store.kogei-seika.jp/products/book-kawase-1




20251205
安藤雅信、辻和美、三谷龍二による「生活工芸と茶」展も12月6日(土)まで。共作の茶箱ほか、最終日まで展示販売しています。─
■展観|生活工芸と茶
□11月24日−12月6日@青花室(神楽坂)
□出品|安藤雅信+辻和美+三谷龍二
https://www.kogei-seika.jp/gallery/seika/202511.html
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写真は先日おこなった3作家の鼎談の様子です。3人をよく知り、茶の世界にいざなった台湾の茶人、謝小曼さんによる茶のふるまいと挨拶もありました。トークの内容は「生活工芸とはなにか」から、3人の海外個展の足跡、中国茶との出会いとこれまでなど、2010年代以降の生活工芸の主要テーマが「海外」と「茶」であることをあらためて知る機会になりました。かつて北京と台北で「生活工芸」受容を取材しましたが、引続きほかの地域、たとえば韓国などでも同様の取材ができたら、と思いました。
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撮影|野村恵美里(1点目)




20251203
年内の会期は土曜(6日)まで。鉄製うなぎとり(写真中央)はいまや「坂田道具」の代名詞的なものですが、この中村さんの所蔵品はとりわけ美しい、といつも思います。─
■展観|坂田和實の眼|建築家・中村好文との縁
□11月24日-12月6日/2026年1月25日-2月6日@坂田室(神楽坂)
*全日予約制
*1月31日休
https://www.kogei-seika.jp/gallery/sakata/202511.html
─
Kazumi Sakata, the late owner of Antiques Sakata (1945-2022), is recognised as one of the innovators in Japanese culture, alongside figures such as Rikyū and Yanagi Sōetsu, not just within the Japanese antique community but in the world of art and crafts. The aesthetic of ‘antique objects’ that he pioneered continues to flourish across generations and regions. The ’Sakata Room,’ operated by the Kogei Seika, aims to be the space where visitors can engage with and experience his aesthetic and philosophy—that ‘the most ordinary things’ can be beautiful. Visitors can appreciate his aesthetics through the display and public exhibition of carefully selected objects he left behind.

20251201
古美術栗八・高木孝さんの連載「新骨董入門」公開しました。今回は「李朝刷毛目塩笥茶碗」。https://www.kogei-seika.jp/blog/takagi_shin/004.html
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〈私の手元にあり、冬のひと時を和ませてくれるのは、この茶碗の生き続けた歳月からみれば、ほんの一瞬のことです〉
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古美術栗八・高木さん監修による骨董通販サイト「seikanet」も公開しました(月2回更新)。
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seikanet|online antique store|古董邮购网站
https://store.kogei-seika.jp/collections/seikanet-109.html

